先日、辰野中学校の先生の依頼で「箸」の材料を製材しました。
生徒たちが自分で削って仕上げるとのこと。
切ったり削ったり加工するのに柔らかい針葉樹の材もありますが、
色々考えた結果、水に強く強度もある広葉樹の栗材にしました。
上の写真の材料は、階段の蹴込み(けこみ)板用にストックしてある栗の板。
蹴込み板とは、階段の踏み板と踏み板の間に縦(垂直)方向に貼られている
板のことで、階段を登るときにつま先で蹴るような動作からついた名前です。
今回はこの材を先ずは自動カンナで9mm厚まで落としました。
(20mm近くある厚みを半分まで落とすのでチョットもったいないのですが…)
9mm厚に削られた板を製材機(台車)に並べ、先ず耳(皮の付いた部分)を落とします。
後は台車で9mmずつ巾を落としていきます。
最終的に9mm角の棒が1mの長さで150本以上取れました。(約300膳分です)
中には曲がったり割れたりしているものも結構あるので注文数より多めに製材しました。
栗材は鉄分や水分に反応して変色したりアクが出たりすることがあるので
仕上げは蜜蝋ワックス等で念入りに拭き込むのが良いと思います。
辰野中学校の生徒さんたちが、この材をどんな風に仕上げるのか楽しみです。