啓蟄

 

3月も半ばを過ぎいよいよ春本番を迎えつつあります。
今日は天気こそ良くありませんでしたが日中の気温は15度近くまで上がり、朝焚いたペチカの熱が昼間は邪魔なくらい春めいてきました。

啓蟄の名の通り、雪と氷の溶けた地面から冬眠明けの虫たちが地表に出てきて活動し始める季節です。犬の散歩をしていると最近やたらと鼻先を土の中に突っ込んで何やら探し回っていますが、もしかしたら生き物たちの気配を感じているのかもしれません。

そういえば最近になって、自宅裏の林からアカゲラ(キツツキの一種)が盛んに木の幹をつつく音がしてきます。ドラミングと言われ、知らない人が聞いたら「いったい何の音だろう?」と不思議に思うような面白い音ですが、この音を聞くと毎年春を実感します。(聞いてみたい人はYouTubeで「アカゲラ ドラミング」で検索を!)

 

 

 

DSC07140 さて先日、以前新築させて頂いたお宅の外壁の塗替えの件で中川村まで行ってきました。

 

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伊那市よりも南に位置する中川村は、一足早く春の陽気に包まれていました。庭先の老梅の花が見事に満開で、辺り一面甘酸っぱい梅の香りが漂っていました。

僕が盛んに梅の香りをかいでいたら、お家の方が庭先にある未だ蕾のままの紅梅の枝とサンシュユの枝を一枝ずつ切って手渡してくれました。

 

 

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頂いた枝があまりにも大ぶりで生ける場所が見当たらなかったので、リビングの吹き抜けに水を張ったバケツをロープで吊し、その中に頂いた紅梅とサンシュユの枝を突っ込んでおいたら、ペチカの暖かさも手伝ってあっという間に満開になりました。

家中ほのかな紅梅の甘い香りが漂い、数日間贅沢な春のひとときを楽しませて頂きました。

 

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実はサンシュユという花を僕は知らなかったのですが、その後色々なところで見かけるようになりました。きっと今までも見ていたんだと思いますが、意識して見ていなかったので気が付かなかったんでしょうね。

春先の黄色い花と言えば「マンサク」を思い出しますが、自宅の裏にあるマンサクはまだ花を付けていません。マンサクは「先ず咲く」が訛って「マンサク」になったという話しを東北地方で高校時代を過ごした時に地元の方から聞いた覚えがありますが、このサンシュユはマンサクよりも更に早く咲くのでしょうかね。

これで春の花を一つ覚えることが出来ました。鮮やかな黄色でとてもきれいな花です。

 

 

 

 

春近し

2月も下旬を迎え、いよいよ日差しが春めいてきたのを肌で感じるようになりました。

 

近所の日当たりの良い土手には、早くも福寿草が満開を迎えています。
この場所の福寿草は昨年のブログでも紹介しましたが近所でも一番早く咲き始めるので、自分にとっては春の訪れを知る大切な場所です。
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この花を見ると、春がすぐそこまで来ている嬉しさと同時に、寒さ厳しかった冬もそろそろ終わりなんだなぁと、ちょっぴり冬が名残惜しいようなそんな気持ちにもなります。

 

 

 

 

さて、今月の7日・8日に行われた中川村の見学会、大勢の皆さまにお越し頂きましてありがとうございました。
両日とも足下の悪い中での開催となりましたが、皆さん有賀製材所の家づくりに興味を持ってご来場頂いた方達ばかりで本当に感謝いたします。

 

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今回の見学会もペチカを囲んで多くの皆さまと沢山お話しが出来、楽しいひとときでした。

 

 

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これから家を建てる方々にとっては、どんな家に住みたいかイメージしながらあれこれ見て回っている時が一番楽しいのではないでしょうか。

 

 

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家づくりは構想から実現に至るまで長い時間が掛かります。具体的に話しが進んで来ると時には厳しい現実を前に理想や夢をあきらめなければならないことも出てきますが、どんな状況であってもご自身の家づくりの過程を是非「楽しんで」頂きたいなと常に思っています。またそう感じてもらえるようにするのが私たちの仕事でもあると考えます。

 

 

それには、私たち自身が日々の生活を含めて毎日を楽しむことが何より大切かもしれません。

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我が家の鳥のえさ台にも最近ではメジロがやってくるようになりました。
春はもうすぐです。

 

 

 

 

 

見学会のご案内(2/7・8  中川村)

 

2月に入り、夕方の日が随分と長くなってきたのを実感するようになりました。冬至の頃は夕方5時といえば真っ暗だったのに、最近は5時半を過ぎても随分と明るくなってきました。日中は太陽の日差しもその濃さを増しているのが肌で分かるほどになり、着実に春は近づいているように感じられます。

ただし、朝晩の冷え込みはこれからが本番。今朝の伊那は今年一番の冷え込みを観測しました。

 

 

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朝起きたときの部屋の温度が15℃といつもより寒く感じ、外の寒暖計を見ると氷点下12℃まで下がっていました。

 

 

 
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犬の散歩がてら家の前の河原に下りてみると、川も草木も空気も全てが凍り付いた静寂の世界に金色の朝日が降り注ぎ、それはとてもきれいな光景でした。
寒い冬も捨てたもんじゃないと思う瞬間です。

 

 

 

さて、今週末2月7日(土)、8日(日)の2日間、中川村にて住宅の完成見学会を予定しています。ペチカと板倉造りの有賀製材所ならではの住宅です。

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おじいちゃんおばあちゃんと一緒に住む約47坪の家です。
1階はペチカを中心としてその周りにキッチン、居間、寝室(8帖2部屋)、水回り(トイレや洗面など)を配置しています。

 

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IMG_4159厚い3センチの杉板を落とし込んだ板倉の家は、断熱性と調湿作用に優れとても気持ちの良い空間です。ペチカの柔らかな暖かさも必見です。

 

 

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製材所が手掛ける地元の木材をふんだんに使った「木の家」、蓄熱式の薪ストーブ「ペチカ」など、ぜひこの機会に有賀製材所で建てた家を実際にご覧頂ければと思います。多くの皆さまのご来場を心よりお待ちしています。

 

 

どんど焼き

 

1月の正月明けに地区の子どもたちの行事「どんど焼き」が行われました。
役員さんたちが朝早くから準備をしてくれ、小学生達がそれぞれ地区中を周って集めてきたダルマやしめ飾りを薪と一緒に積み上げます。

 

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大勢の子どもたちが見守る中いよいよ点火です。

 

 

 

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炎はあっという間に燃え上がり、みるみるうちに真っ赤な「熾(お)き」になっていきます。燃え上がる炎をじっと見守るのは実に楽しいものですね。

 

 

 

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熾きが落ち着いてきた頃合いを見て、いよいよみんな楽しみにしていた餅焼きタイム!一斉にそれぞれが持ち寄ったお餅を網の上で焼きます。屋外で火に当たりながら食べる焼き餅は格別美味しく感じます。みんなあっという間にペロリと平らげていました。

 

 

 

 

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子どもたちの中では「マシュマロ」を焼いて食べるのが人気のようです。

 

 

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子どもたちが今年も大きなケガや病気などせずに、元気に過ごせるように願います。

 

 

 

 

 

 

本年もよろしくお願いします

 

明けましておめでとうございます。

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いよいよ新しい年「2015年」がスタートしましたが、年末年始の休暇は皆さんゆっくり出来ましたでしょうか?

昔から大工さんや林業関係者など山や木に携わる仕事をしている人たちはお正月休みをしっかり取る習わしがあり、その名残で有賀製材所もこの休みは一年の中でも一番長い休暇になります。

昔は一番の厳冬期でもあるこの時期の山仕事や住宅の請負工事は気候的にも大変厳しく、自然と仕事を控えることが多かったのではないかと想像します。

 

 

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そういえば私が小学生だった頃(今から30年以上前)は1月終わりから2月初め頃に掛けて「寒中休み」なる休みがあったのを懐かしく思い出します。家族で旅行に行くのはいつもこの季節だった記憶がありますが、きっと冬場は仕事が落ち着いていて時間が取りやすかったのだと思います。

それ以外にも農繁期には「お田植え休み」や「稲刈り休み」など農村地方ならではの休暇がありましたね。このような地方限定のローカルな文化は、地方も都会もとかく画一化されがちな現代社会から見ると、逆に価値のあるものだったのではないかと思ってしまいます…。

 

 

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そうは言っても、現代の住宅事情からすると「冬は工事出来ません」などとは決して言えないのが現実です。

昨年暮れに着工した現場では、早速基礎屋さんが工事に入ってくれています。冬場の基礎工事は雪や氷、更には凍った土との闘いでもあり、通常期と比べ手間と時間の掛かる大変な工事です。正月明け早々から現場の雪かきを黙々と進める職人さん達には本当に頭が下がります。

 

 

 

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何はともあれ、今年も新たな出会いを楽しみにしつつ、多くの方たちとの繋がりの中で仕事に励んで参ります。
本ブログでも、現場のこと以外にも製材工場のこと、加工場のこと、その他様々な角度から有賀製材所の仕事を”地道に”ご紹介できればと思っていますのでどうぞ皆さま、本年もよろしくお願いいたします。