本年もよろしくお願いします

 

明けましておめでとうございます。

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いよいよ新しい年「2015年」がスタートしましたが、年末年始の休暇は皆さんゆっくり出来ましたでしょうか?

昔から大工さんや林業関係者など山や木に携わる仕事をしている人たちはお正月休みをしっかり取る習わしがあり、その名残で有賀製材所もこの休みは一年の中でも一番長い休暇になります。

昔は一番の厳冬期でもあるこの時期の山仕事や住宅の請負工事は気候的にも大変厳しく、自然と仕事を控えることが多かったのではないかと想像します。

 

 

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そういえば私が小学生だった頃(今から30年以上前)は1月終わりから2月初め頃に掛けて「寒中休み」なる休みがあったのを懐かしく思い出します。家族で旅行に行くのはいつもこの季節だった記憶がありますが、きっと冬場は仕事が落ち着いていて時間が取りやすかったのだと思います。

それ以外にも農繁期には「お田植え休み」や「稲刈り休み」など農村地方ならではの休暇がありましたね。このような地方限定のローカルな文化は、地方も都会もとかく画一化されがちな現代社会から見ると、逆に価値のあるものだったのではないかと思ってしまいます…。

 

 

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そうは言っても、現代の住宅事情からすると「冬は工事出来ません」などとは決して言えないのが現実です。

昨年暮れに着工した現場では、早速基礎屋さんが工事に入ってくれています。冬場の基礎工事は雪や氷、更には凍った土との闘いでもあり、通常期と比べ手間と時間の掛かる大変な工事です。正月明け早々から現場の雪かきを黙々と進める職人さん達には本当に頭が下がります。

 

 

 

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何はともあれ、今年も新たな出会いを楽しみにしつつ、多くの方たちとの繋がりの中で仕事に励んで参ります。
本ブログでも、現場のこと以外にも製材工場のこと、加工場のこと、その他様々な角度から有賀製材所の仕事を”地道に”ご紹介できればと思っていますのでどうぞ皆さま、本年もよろしくお願いいたします。

 

 

 

2014年

 

 

今年は妖怪ウォッチが大流行でした。
流行に鈍感な我が家では、末っ子の息子が興味を持ち始めたときには妖怪ウォッチどころかメダルすら入手不可能なほどの異常な大ブームになっていました。

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手に入らなければ自分たちで作ってしまえ、というわけで我が家では妻と子どもたちが牛乳瓶のフタの裏側に妖怪ウォッチのイラストを描いては、オリジナルの妖怪メダルを毎日作り続けました。(長男が使う当てもなく学校で集め続けていた牛乳瓶のフタがこんな所で役に立ちました…笑)
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DSC04755この牛乳瓶のフタメダルが、スーパーの菓子のおまけに付いていた「妖怪ウォッチ」にみごとにフィット!音は出ませんが大人も子どもたちも大喜びでメダル造りに熱中しました。
その後結局サンタさんから本物の妖怪ウォッチをもらい、今はすっかり見向きもされなくなた牛乳瓶のフタメダルですが、父・母としては楽しい想い出の詰まったメダル、大切に取っておこうと思います。

 

 

 

今年の春に住宅を引き渡したお客さんの所にペチカの焚き方説明に伺った際に、たまたま2階の本棚を見せて頂く機会がありました。(実は僕は人の本棚を覗くのが大好きでして、そこに自分のお気に入りのマンガや好きな作家の名前を見付けたりすると、もうそれだけで何だか友達になれたような親近感を勝手に感じてしまうのです)

その本棚の中に「とりぱん」というちょっと聞き慣れないマンガが…。何気なく手に取ってみると「とりのなん子」という方の画かれた野鳥観察4コマ漫画でした。高校時代に野鳥観察クラブに所属していた身としてつい食い入って見ていたところ、お施主さんから「どうぞお貸ししますよ」とのありがたいお声。

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その漫画の影響もあり、我が家の庭先にあった鳥のえさ台を改めてリニューアル。

DSC05746見慣れないえさ台の形状に鳥たちも警戒気味で、今のところ来てくれるのはヒヨドリとシジュウカラくらいですが、アカゲラ、コゲラ、ゴジュウカラの来訪を期待しながら、この冬の野鳥観察を楽しみたいと思います。

 

 

 

 

今年は遠方の現場も多かったですが、知らない土地に足を向けるというのは少しの緊張感と同時にどんな所だろうか?というワクワク感もあり、とても楽しい時間でもありました。現場が完成し引き渡しを済ませると、とたんに通い慣れた土地に行く機会が減ってしまうことがとても寂しいのですが、何かあればいつでも飛んで行きますので遠く、近くに関わらず是非お声かけください。

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今年も本当に沢山の出会いがあった2014年でした。有賀製材所に関わってくださった全ての皆さまに心より感謝申し上げます。

ありがとうございました。

 

 

見学会お礼

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週末に行われた松本市での完成見学会には、雪の降る寒い中にもかかわらず多くの皆さまにお越し頂き本当にありがとうございました。

地元(伊那)以外での見学会ということもあり、果たしてどれだけの方に見に来て頂けるだろうか…という不安もありましたが、松本の方々はもちろん中野市や佐久市、さいたま市からもわざわざ電車でお越し頂いたりと、多くの皆さまが見に来てくださりました。

 

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見学会両日とも雪の積もる寒い天候だったということもあり、ペチカの暖かさが一際気持ち良く感じられた見学会でした。初めてペチカをご覧になった多くの方々は予想以上の暖かさに皆さん本当に驚かれた様子でした。

日が陰ると外気温が0℃近くまで下がるような寒い週末でしたが、ペチカのお陰で室内は常に20℃以上を保ち、室内にしばらくいるとペチカの輻射熱で身体の芯までポカポカと温まることに皆さん感心されていました。

 

 

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輻射熱というのは空気だけでなく”そのもの自体”(床や壁、天井など)を暖めるため、家全体が熱を持ち室内のどこにいても暖かさを感じます。空気だけを暖める暖房(エアコンやファンヒーター)との決定的な違いはココです。特に無垢の木材や漆喰・珪藻土などの自然素材は蓄熱効果に優れているためペチカから放出される輻射熱をしっかりと溜め込むことが出来ます。これは私たちが自然素材を使う大きな理由の一つでもあります。
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今回の見学会でも様々な出会いがありました。
地元松本でリンゴ農家をされている方
安曇野でカフェを開く夢をお持ちの方
独立して設計事務所を開かれた方
林業に携わっていて木材を通じてどうしたら地域がもっと元気になれるか真剣に考えておられる方
色々なお考えをお持ちの皆さんとお話しさせて頂くのは本当に楽しい時間でした。

ゆっくりお話しさせて頂いた方もそうでなかった方も、皆さん本当にありがとうございました。多くの出会いに感謝!

 

 

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食品庫兼納戸。
キッチンは家の中でも物とゴミが一番溢れる場所。小さくてもよいので出来る限りキッチンの近くには収納を取るようにしています。
特に最近は家族との対話を重視した「対面キッチン」が増えていますが、実はこの対面キッチン、物の置き場所が少なく皆さん以外と苦労されています。そんな場合でもちょっとした収納庫があるだけでずいぶん使い易いキッチンになります。

 

 

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このお宅のキッチンは対面式ではありませんが、振り向けば食器棚や作業テーブルがあり作業動線的にはとても使い易いキッチンです。
90cm角の作業テーブルは、食器や食材の一時置き場や調理した物を盛り付けたりと、食卓テーブルとキッチンとの中継地点として大活躍します。ちなみにこの作業テーブルではご主人が餃子を手作りされるとのことなので、天板には食品を扱っても変色の少ない桜(サクラ)の板を使用しています。

 

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タイル敷きの洗面カウンターは、造りはシンプルですが飽きの来ない素材とデザインで。

 

 

 

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会場の外では今回も木材の特価販売をさせて頂き、興味のある方が何人も来てくれました。
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スタッフが即興で作ったベンチとテーブルは意外と好評。ベンチはお礼と言っては何ですがお施主様に使って頂けたらと…(笑)
玄関前に置いて頂ければ、買い物帰りに荷物をちょっと置いたり、ベンチに座って靴ひもを結んだり、何かと便利だと思います。

 

 

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師走の何かとお忙しい時期にも関わらずお越しくださった皆さま、本当にありがとうございました。またこの見学会に全面的にご協力頂いたお施主様にも感謝いたします。

今朝はマイナス5℃まで下がった伊那です。いよいよ冬本番を迎えて寒さ厳しい季節になりましたが、皆さま体調にはお気を付けてお過ごしください。

 

 

 

 

見学会のご案内(12/6・7 in松本)

いよいよ師走を迎え、今年も残すところあと一ヶ月を切りました。日本上空には今年一番の寒気が入り込んでいるようで天気予報にも雪マークがちらほらと・・・。いよいよ本格的な冬の到来を告げる季節になりましたね。

さて、今年の春に着工した松本市の新築物件がこの度ようやく完成しましたので、お客様のご厚意により今週末の土・日(12/6・7)の2日間で完成見学会を開催させて頂きます。
今回の会場では、前回10月に開催した箕輪町の見学会ではまだ時期的に焚けなかったペチカを焚いて皆さまのお越しをお待ちしております。

 
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板倉構法の特徴である柱の溝。この溝に厚み3cmの杉板を落とし込みながら、建前と同時に壁の間仕切りを作っていきます。
建前が終わるとほぼ家の形が出来上がりますが、これから長い長い大工さんの造作が始まります。

 

 

 

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工事中は通りがかりの方や近所の方々が時々顔を出されては、木をふんだんに使った製材所の家づくりを興味深そうに覗いていかれました。
皆さん口を揃えて「木の良い匂いがするね~」と仰有っておられました。

 

 

 

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ペチカの試し焚きも済み、いよいよ本格的に火を入れられるようになりました。今週末の見学会ではペチカの暖かさと、地元の木で建てられた無垢の木の家の気持ちよさを存分に体感して頂ければ幸いです。
それ以外にもモザイクタイルを敷き詰めた手造りの洗面化粧台、栗(くり)や桜(さくら)材で造ったオリジナルの食器棚、屋根下にすっぽり収まる実用的なウッドデッキなどなど見所満載です。

前回好評だった「切れ端材の特価販売」も併せて行いますので多くの皆さまのお越しを心よりお待ちしております。

 

 

 

 

 

 

ペチカ焚いて〼

11月も半ばを過ぎ、朝晩の冷え込みがグッと厳しくなってきましたね。こちら伊那では昨日の朝、氷点下2度まで冷え込み今年一番の寒さとなりました。
今年もいよいよペチカが活躍する季節がやってきました。

 

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事務所のペチカも毎朝一時間ほど焚いています。今は未だ朝か夕方のどちらか1回焚くだけで十分暖かいのですが、12月に入り本格的な冬を迎えると朝晩2回焚くようになります。

 

 

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事務所のペチカでは、焚口の鉄板にタライやヤカンを乗せペチカの熱でお湯を沸かしています。ペチカを焚くと空気が乾燥するため、タライやヤカンのお湯で少しでも湿気を補おうというわけです。それ以外にもタライのお湯で缶コーヒーを温めたり、ヤカンのお湯は10時と3時のお茶に使ったりと色々と便利です。

 

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パチパチと心地よい音を立てながら真っ赤に燃える炎に見入っているとあっという間に時間が経ってしまいますが、燃え上がる炎には人を引きつける魔法の力があるような気がします。
最近では野焼きや焚き火が少なくなり、火の周りに人が集まって暖を取る光景がめっきり少なくなってしまいましたが、ペチカでも薪ストーブでも、家の中の何処かに炎が見える場所があるだけで家族が自然と集まってくる、そんな力が炎にはあります。

 

 

人が集まる、と言えばもう一ヶ月も前になりますが、
下諏訪の「マスヤゲストハウス」というところにペチカの火入れを兼ねて炊き方の説明をしに行ってきました。
http://masuya-gh.com/

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こちらのゲストハウス、築100年以上も経つ古い旅館(旧ますや旅館)を改築したもので、オーナーの斎藤さん(お若い女性)からの依頼でペチカを入れさせて頂きました。

 

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幾つもの時代を重ねて風合いの刻まれた古い建物が、更に若いオーナー達の感性で新たにリノベーションされ、本当に居心地の良い空間に仕上がっていました。

 

 

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私たちがペチカの焚き方説明をしている間も沢山の方たちが集まってきて、スタッフなのかお客なのかもよく分からないまま、最後には皆さんと一緒にブランチまで頂いてきました。

 

 

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日本各地から性別・年代・職業を問わず様々な方たちが集まるゲストハウス。お時間の許す方は是非一度訪ねて見てはいかがでしょうか。この季節、暖かいペチカと美味しいお酒が出迎えてくれるハズです。

ちなみに、私どもの事務所も毎日ペチカを焚いていますので興味のある方はいつでもどうぞ。お酒は出ませんが美味しいコーヒーを入れて皆さまのお越しをお待ちしております。