ペチカについて
ペチカとは?
ペチカとは、薪を焚いた時に出る熱を本体レンガに蓄熱する暖房器具です。
レンガで積まれた本体の中には、熱が蛇行して登っていく空間があります。
熱はその空間を通って煙突から出るまでの間に、本体レンガに蓄えられます。
そして火が消えてしまった後でも、レンガに蓄えられた熱が長時間にわたり室内に「輻射熱」として放出し続けるため、真冬の厳冬期でも、朝・夕の2回焚くだけで、24時間通して心地よい暖かさが続きます。
信州のような寒冷地には大変適した暖房器具といえます。
◆ペチカのメリット
ペチカのメリットは何といってもその熱効率の良さです。一般的な鋳鉄製の薪ストーブに比べ、薪の持つエネルギーを遙かに多く熱に変える力があるため、より広い空間を暖めることが可能です。 また薪の樹種を選ばない点も大きな魅力です。燃焼温度の高い松などの針葉樹こそ、より多くの熱をレンガに蓄えることが出来るため、 ペチカに適しているといえます。
◆ペチカのデメリット
デメリットとしては、一度室内が冷え切ってしまうと暖まるまでに時間がかかるという点です。基本的には「毎日」焚くことで室内の温度を一定に保っているので、別荘などの暖房には適しません。また、簡単に温度調節ができないこともペチカの難点で、焚きすぎて室内が暑くなりすぎた場合は、窓を開けて頂くくらいしか方法がありません。
ペチカのある暮らし
朝起きると、昨夜焚いたペチカの余熱で室内には優しい暖かさが残っています。
その後1時間ほどかけて薪を焚きレンガを温めます。パチパチと薪の燃える音。
余程寒い日でない限り、夕方までは朝に焚いた余熱で室内の温度は20℃前後に保たれます。トイレや脱衣場も可能であれば扉を開けておくことで、 部屋間の急激な温度差がなく暖めることができます。ペチカの背面にコート掛けや洗濯物干しを設置しておくと、冬場には大変役立ちます。
【夏】… | まだ暑い陽射しの頃、冬に備えて薪のストックを始めます |
【秋】… | 朝晩の空気が澄んできた頃、メンテナンス 掃除口・煙突の掃除木の葉が色を変える頃、 10月ペチカに火を入れる時がやってきます |
【冬】… | 屋外は厳しい氷点下の寒さ、20℃前後の室内はいつも快適な暖かさ |
【春】… | 木々の芽吹きの頃、気温に応じて薪の量や焚く回数を調整します6月くらいまでは 肌寒い日には焚いています |
薪について
製材過程で出た切端(せっぱ)材をペチカの薪用に長さ約45cmに切断します。
ここ数年、薪の需要が増え、製材時に出る切端材だけでは十分な薪を確保できなくなりました。そのため森林整備の際に出る細かったり曲がったりして用材にならない間伐材なども積極的に受け入れ薪として利用しています。
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